2012年4月21日土曜日

【第8弾】【第9弾】派遣部隊の活動の様子、そして今回の活動のこと/岩正人



 12月、2月に続き今回も参加してきました、イワです。
 今回は参加メンバーが5人と多くレポートの内容も重なりますので、ちょっと趣向を変えて、僕たちの活動や準備の様子を中心に書いてみようと思います。



<普段の打ち合わせについて>

・毎回行く前に一度集まって日程や内容を話し合い、終わった後にまた集まって振り返り会を行っています。といっても、難しい顔で会議しているのではなくて、飲み食べしながら和気あいあいとやっています。話題も、目の前の活動のことだけでなく、東北関連の最近の情報や他のボランティア活動で見聞きしたことなど、あれこれと話しながらやっております。

・また、通常の情報共有や打ち合わせは、主にFacebook上で行っています。たかが1泊2日で行ってくるだけとはいえ、日程調整や活動内容など結構打ち合わせることがありますし、それぞれ仕事や家庭生活もありますので、​ネット上での打ち合わせが中心となっています。


<計画づくり、そして、宿や道路事情などのこと>

・仮設住宅で何かイベントを行うか、仮設住宅側のご都合はどうか、お野菜をどこで受け取りどこで仕分けするか、立ち寄りたい場所はあるか、そうしたことからルートを決めていきます。

・また、宿もポイントの一つです。地域によってはかなり選択肢が限られますし、全般的に混んでいるので予約が取れない場合もあります。また、現在の活動では宿泊代も活動経費として出していただいていますので、安さも大事な要素です。

(今回お世話になったコバルト民宿さん、美味しい料理に満腹!)


・東北の道路事情については、旅行者が車で訪れることに大きな問題はないといっていいと思います。通常古川駅を基点にレンタカーで移動していて毎回300キロぐらい走るのですが、幹線道を走る分には何の問題もなく、カーナビ任せで走れます。特に道が悪いということもありません。
ただ、幹線道を離れ細い道に入ると、そこここで工事が行われていますし、通行止めの所もないわけではありません。そして、津波被害の爪痕は至る所にむき出しで残っています。
訪れるたび、復旧が進み変わっていく部分と中々変わらずに残っている部分の両方を、車を走らせながら感じています。

(地盤沈下を補うかさ上げ、土嚢の上にアスファルトを敷いた応急のものでした)


・お野菜の受け取りについては、宿泊先や 道の駅大谷海岸さんに厚かましくもご協力をお願いして行っています。(ご協力に感謝!)
小規模の仮設住宅とはいえ1カ所20軒前後ですので、お野菜も結構な量となり大きめの段ボール箱で5~6箱になる時もあります。初めて見た時は想像を超えた量に目が点になりました(笑)
当たり前のことですが、皆さまの募金で購入した大事なお野菜、農家さんが丁寧に作ったとても美味しいお野菜ですので、痛まないように気をつけて扱っています。

(今回はどちらの仮設住宅でも集会所をお借りして仕分けできたので、とても楽でした)


◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇


<今回の活動で見聞きしたこと、感じたこと>

・今回の仮設住宅訪問では、これまでで一番ゆっくりとお話しすることが出来ました。派遣部隊の活動も半年を超え、少しずつ仮設住宅の皆さんに受け入れられてきたと感じられ、とても嬉しかったです。
1軒1軒お野菜をお渡しした際には、「いただいてばっかりで申し訳ないねー」「わざわざ東京から、ほんと申し訳ないことです」「最近お野菜は高いから助かるわー」「お花まで入ってるの」と返ってくる言葉は様々ですが、皆さん嬉しそうに受け取っていただけました。 思い返してみるに、回を重ねることで少しずつ皆さんの笑顔が増えてきたように思います。
やはり、1、2回やってお終いというのではなく、続けていくことでこそ、遠くからの応援も相手の心に伝わっていくのではないかと感じました。

・桐ヶ崎では、万一津波がきた時にも逃げられるよう、震災前から防災道路を整備してこられたのだそうです。集落内にあった避難所にも「津波被害の時には使ってはいけない」ことを掲示して高台への避難を促していたそうで、災害への備えが日頃から行われてきたのです。
今回の震災では、備えがあっても及ばず多くの被害が出てしまいました。桐ヶ崎においても、家財や仕事道具の一切合切が流され甚大な被害が起きています。でも、そんな中でも亡くなった方が一人もいらっしゃらなかったというのは​、本当に良かったことでしょうし、これまでの備えと決して無縁ではないのでしょう。

・漁業の再開に関して、ある奥さまがおっしゃっていたこと。「うちの人の年齢を考えると、借金して設備を入れても、借金返して終わりになっちゃう。それだったら、無理しないで年金もらおうかって思っちゃうよね。」
若手の後継者が多くいるなら問題にならないかもしれませんが、被災地はどこも、そして被災地に限らず日本の各地においても、高齢化や後継者不足は共通した問題です。
それでも、今までは現役で漁業を行われ新鮮な海の幸を出荷してこられたわけですが、ここにきて設備の全てを失ってしまい、新たな投資を決断しなくてはいけない。これは本当に難しい問題です。
でも、そんな難しい問題に向きあいながらも漁業を再開しておられることには、本当に頭が下がります。何にもお手伝いできませんが、少しでも応援していきたいと思います。多分食べることぐらいしか出来ませんけど、友達や家族と一緒に、その魚や貝が出荷されるまでの道のりを話し合いながら、有難く味わって食べたいと思っています。


  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇


月に一度だけのこの活動が、桐ヶ崎や小泉の方たちにとってどうであるか、どうすべきであるか、いつも頭にある問い(不安)ですが、答えは出ません。
ですが、笑顔で迎えてくれた人、辛い現実を話してくれた人のことを思うと、大したことは出来ませんが、なるべく一貫したスタンスで続けていきたいと思いますし、回を重ねる毎にその思いは強くなります。
そして、被災地で何とか復興しようと頑張っている人たちにも、目の前のしんどい生活に耐えておられる方たちにも、応援している人がこんなにたくさんいることを、伝え続けていきたいと思うのです。



<今回の写真アルバム>

Photo Album 

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