2012年3月31日土曜日

【第52弾】岩手県大槌町+【第54弾】宮城県亘理町

【第52弾】大槌町
岩手県大槌町では、昨年末から家が残っている世帯を対象に、所得税などの徴収が始まりました。家屋こそ残ってはいますが、震災の影響で失業したり、収入が減少したご家庭が多く、税金の支払いが大きな打撃となっています。「折角、仮設商店街などがオープンしたのに、店内を見ると、どのお客さんも手に数えるほどしか商品を持ってないんです」と、集落代表のT(トゥーリア)さん。地元の消費が冷え込み、復興の遅れに繋がると住民の多くが反発しているそうです。

こちらへは、16日。岡山十字屋(JSHOP)様のお野菜をお送り致しました。同社で当計画の支援野菜をお世話下さるのは横山様。種類や品数の調整、梱包方法など、大変細やかにご対応頂いております。暖かいお便りを頂戴致しました。
“3月11日は、NHKで被災地の様子を拝見し、私たち一人ひとりが、支えていかなければいけないという思いを強くしました。
ビタミン計画様にご縁をいただき、こういった形で被災地の方々に少しでも貢献できることをJSHOP一同大変喜んでおります。
本日出荷してくださった農家さんも、「被災地に送ると言うことじゃけえ、よーけー入れといたんよ」「喜んでもらえたらえーなー」と言いながら、野菜をお渡しくださいました”
明細書やその他の写真はこちらをご覧下さい。


【第54弾】亘理町
25日に亘理町応援団さんへ。荒浜地区吉田浜地区の30世帯に配って頂きました。団長・池田様からのご報告、転載致します。
“平成24年3月11日が過ぎ、大震災から一年の区切りがつきました。しかし、被災地の復興は以前として遠い道のりです。メディアでは感傷的なストーリーが描かれ、ガレキ処理問題などが取り上げられがちです。しかし、被災者が抱える問題はリアルです。

全・半壊の住宅の新築・修理への出費。地方の家屋は大きく、震災特需で材料費が高騰し修理費用は1千万円を超えます。仮設住宅の使用期限で1年の延長が許されても、すべての財産を失ったその後の生活設計は簡単には描けません。

農家は除塩工事で土地が復旧したとしても、ビニールハウスなどの施設や農業機械などの再購入には、莫大な費用がかかります。いまだ、収入を得る手立てが見つかりません。

被災者の生活再建に具体的計画もなく増税論議する政府、政治塾設立を高々と伝えるメディアに、被災地では、ただ虚無感を抱くだけです”
出荷写真と明細はこちらをご覧下さい。(提供:うまい奥の細道様)

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本日も最後まで読んで頂き有難う御座いました。
今月の現地活動について、お知らせしておりませんでした。現在、派遣隊は女川の仮設訪問を終えて、地元の民宿に逗留中。明日は、気仙沼です。応援宜しくお願い致します。
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000【ビタミン計画】 発起人 飯塚めぐみ
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2012年3月28日水曜日

Kさんの話し┃【第51弾お届け】大船渡+陸前高田

   【第51弾】は、3月7日一般社団法人プロジェクトNext様の後方支援を努めさせて頂きました。今回、ビタミン計画のお野菜は、大船渡市盛町陸前高田市広田町へ。配給に行かれた同団体のKさんに、現地の様子についてお話を伺いました。

【大船渡市盛町】
   盛小学校の敷地内にある仮設住宅。こちらでは、ご老人を対象に配布されたそうです。上り下りがきつい高台にあるため、高齢者にとって、自力での買い物はほぼ不可能。時にタクシーを使って買い出しに行かれる方もいるようですが、年金生活ではタクシー代も大きな負担です。多くの方は、配給や親戚などからの援助を頼りに生活されています。
   同仮設の集会所。ご老人が絵を描いているところです。孤立化を防ぐうえでも、集会所が大事な役割を果たしているようです。 (今回のお野菜は、岩手県石神の丘様にご協力頂きました。明細などはこちらをご覧下さい)


【Kさんの話し】
   今回の震災では、大船渡在住のKさんも多大な被害を被りました。後5分も遅ければ、自分も流されていたと仰います。津波は、中心部を流れる盛川をさかのぼり、内陸深く権現堂橋にまで到達しました。路面や橋の安全確認の為に45号線が封鎖され、交通が一般道に集中。沢山の方が渋滞にはまって、逃げ遅れたそうです。
   被災地には、Kさんのように、自らが被災されながらボランティア活動をされる方が沢山いらっしゃいます。当方が、「私が同じ立場だったら、自分のことで精一杯で、Kさんのような行動がとれたか分からない」と伝えると、一言一言噛み締めるようにして、その思いを話して下さいました。
「自分は、流される人達を見てしまったからね……あの人達は、どういう風に思いながら、流されたんだろうって考えたら、助かった人達だけでも頑張んなきゃって……」
   当地では、このお話を伺った数日前に、車ごと海に飛び込んで自らの命を絶った方がいます。津波で家も勤め先も流されて、残ったのは借金だけ。身内を亡くした苦しみは、一年たっても深かまるばかり。被災地の皆さんは、様々な不安に心が押しつぶされそうになりながら、日々の暮らしを繋いでいます。

   しかし、寄付金やボランティア人員など、被災地への支援は、月日と共に減少傾向にあります。
「瓦礫が片付いたから、大丈夫だなんて、現実はそう甘くないっすよ。こっちに来てみて下さい。困ってる人だらけですから」
   Kさんの言葉が重く心にのしかかります。


【陸前高田市広田町】
   広田町根岬地区で自宅避難されている皆さんです。町がある広田半島は、津波で左右の湾がつながってしまい、一時完全に孤立しました。Facebookに頂いた打越先生のご報告によると、震災直後はライフラインが全て断たれ、電気は1ヶ月、水道は3ヶ月も使えなかったそうです。
   広田湾です。港の荷捌き場は、震災の傷跡も生々しく、骨組みが剥き出しのままですが、名物のわかめが水揚げされています。

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   本日も最後まで読んで下さり、有難う御座いました。被災地の皆さんに笑顔が戻るまで……まだまだ多くの方のお力が必要です。ご協力宜しくお願い致します。
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2012年3月15日木曜日

物資の支援はいつまで…?┃【第50弾】亘理町へお届け

【第50弾】亘理町
記念すべき50回目のお届けは、宮城県亘理町へ。ビタミン計画は、同町で個人的に活動されていた越山を応援する形でスタートしましたので、非常に感慨深いです。頂いたお便りご紹介致します。
“亘理町応援団の越山です。7日に荒浜地区へお届けしました。遥々岡山県から送って頂いたお野菜(白菜、レタス、ごぼう、サツマイモ、ほうれん草、水菜、高菜、ネギ、カブ、ウド菜、菜花、アイスプラント、トマト、卵、ミカンなど)には、初めて見る種類も多く、皆さん興味津々の様子でした。
亘理町は、皆気さくな方ばかり。私達を息子娘のようだと仰って「いつもいつも、ありがどね!」「折角だから、おじゃ飲んでったらいんでねーの?」「ご飯食ったのげ?」と、暖かい笑顔で迎えてくれます。そんな幸せな時間があるのも、私達がビタミン計画さんのお野菜を届けさせて頂いているからです。本当に有難うございます


   一番目の写真には、金槌を片手に玄関周りを修繕されている様子が写っています。仮設住宅から自宅に戻り、修理をしながら住む方が増えているのだとお聞きしました。

   在宅者の増加に伴い、亘理町応援団さんがご支援する世帯数も、現在100戸を越えています。荒浜地区に加え、先月からは、吉田浜方面も巡回するようになりました。きっかけは、現地の方がメンバーのブログに直接「私達の所にも来て貰えませんか?」とコメント投稿されたこと。我慢強く、あまりネットを利用されない東北の方がとったこの行動には、大きな意味があると感じます。



   先日、「いつまで野菜支援を続けるつもりか?」といった内容のご質問を頂き、当方に、それを決める権利はないとお答えしました。理想は、各地の協力団体の皆さま -プロジェクトNext大槌町の集落代表フェアトレード東北亘理町応援団- から要請がある限り、バックアップをして差し上げることです。

   「被災地は、今は、雇用の段階。もう、物資支援の時期は過ぎている」 ……昨秋くらいからでしょうか。よく見かけるようになったフレーズです。当方は、この種の発言が、主に支援する側から聞こえて来ることに違和感を覚えます。私達は、何とかして東北に元気になってもらいたいと思うあまり、被災地の皆さんに、首都圏のタイムフレームを押し付けてしまってはいないでしょうか? また、「一を知って、十を語るな!」の記事にも書きましたが、今回の様な大規模災害では、安易に被災地の全体像を語るべきではありません。

   石巻出身で自身も被災された、NHK仙台の津田喜章アナウンサー。先の特別番組「明日へ」の中で語った言葉が強く印象に残っています。正確ではありませんが、記憶を頼りに引用します。

被災者の方々の時間軸は違う半年前に一歩を踏み出した人もいれば、今、踏み出しかけている人も。子どもを何人も亡くした親は、5年後かもしれない。皆いつかは前に踏み出さなければいけないが、ヨーイドンと一斉スタートがきれるわけではない」

   震災発生から一年、まだ、お野菜を必要とされている方々がいる。ビタミン計画は、このことを重く受け止め、今後も活動を続けます。

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今月も沢山のご支援頂いております。本当に有難う御座います m(_ _)m
一時は過去最低の残高まで落ち込み、正直「一年という節目が、こういう形になってしまうとは…」と不安にもなりました。現在、目標額まで約9万円。引き続き、暖かいお力添えをどうぞ宜しくお願い致します!

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2012年3月8日木曜日

大槌町+大寒波+2月ご支援金の集計

昨日のNHKスペシャルご覧になりましたか? 仮設住宅の冬 ~いのちと向き合う日々~と題して、大槌町の様子が紹介されています。今晩、深夜に再放送があります。見逃した方はぜひ。
同町でビタミン計画の窓口を務めて下さるTさん。いつも頂く丁寧なお礼状には、町の様子が詳しく記されています。配給の際に、集落の方から聞く話は決して明るい内容ではありません。それらを文章にするのは大変苦しい作業のはず。それでもTさんは、「多くの方に被災地の実情を知ってほしい」と仰っいます。以下は、お便りを紹介した代表的な記事です。ぜひご覧下さい。


【第29弾・大槌】自立を促す…?
【第33弾・大槌】町民の感情
【第43弾・大槌】人々の心の問題
【第46弾・大槌】お届け報告

【大寒波】
震災後の冬がこんなにも寒いとは、何とも酷なことです。先日、女川で主に教育関連にご尽力されるNさんに伺った話では、水道管の凍結で町の皆さんは大変苦労されています。凍結防止のため、24時間水を出しっぱなしにしたり、お風呂の保温機能をつけたままにしているとか。ランニングコストを考えると恐ろしくなります。
そして、この寒波の余波は、ビタミン計画にも及びました。今月のお届け野菜の調達は、大苦戦…(涙) 寒すぎてお野菜が育たないのです。最終的に、名取の農家さんにも勧められ、一部を東北以外の地域から取り寄せる事に致しました。大急ぎで九州や本州南部のお店を探したところ……。見付けました! 岡山県は、大正五年創業の株式会社十字屋(JSHOP)さん。こちらは、福祉や地域貢献にも熱心に取り組んでいらっしゃいます。

     「私どもも、こういう形で東北の方のお役に立てるならとても嬉しいです」
とのお言葉通り、沢山のお野菜をご用意頂きました。写真を見ただけでも、その新鮮さが分かりますね。こちらは、昨日亘理町にお届けしました。納品書その他の写真は、リンク先でご確認下さい。



【活動履歴】
お届け回数、現時点で50回を越えています! 平成24年度版のリストをアップしました。この表は、各お届け毎のリンクをクリック頂くと、放射線測定値や出荷野菜などの画像が表示されます。ぜひご覧下さい。


【2月現地活動費】

先月から、仮設訪問の為の活動経費は、皆様の募金から負担させて頂いております。お陰さまで、回を追うごとに住民の方との関係も深まり、色々なお話を聞かせて頂けるようになりました。今後とも応援宜しくお願い致します。領収書などの画像はこちらをご確認下さい。


【2月ご支援金の集計】
皆さま、変わらぬご支援、誠に有難う御座います m(_ _)m 先月は、お野菜購入費のほか、現地活動費や放射線検査費(こちらの取り組みについては、別途ご説明します)が加わり、過去最大の支出となりました。

11月 90名様 12月 101名様 1月 102名様 2月 102名様 総計
前月末残高 \131,651 \129,974 \224,655 \276,292
ご支援金入金 \322,708 58人 \305,101 50人 \287,736 40人 \294,360 39人 \2,833,109
お届け野菜代金 \318,100 6回 \210,000 5回 \231,024 6回 \212,955 5回 \2,399,309
検体費 \16,690 2回 \16,690
放射線量検査代 \0 \0 \0 \102,750 3回 \102,750
現地活動費 \4,395 2回 \0 2回 \0 \78,592 2回 \136,810
チラシ印刷・送料 \0 \0 \4,025 \700 \4,725
振込料 \1,890 \420 \1,050 \1,470 \15,330
支出合計 \324,385 \210,420 \236,099 \413,157 \2,675,614
月末残高 \129,974 \224,655 \276,292 \157,495 \157,495

今月の運営には、余剰金157,495円からプール金9万円を除いた約7万円を充当できます。よって、目標額は、30万円となります。引き続き、力強いご支援をどうぞ宜しくお願い致します。
なお、明細は従来通り、監査役のお二人(丸山様とOtsuka様)にご確認頂いております。ご支援金の使途、及び、入出金明細の管理については、Q&Aをご参照下さい。


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えー最後に、お願いです。ビタミン計画、またまた大ピンチ! 今月中旬お届け予定の野菜、発注したはいいけれど、代金が振り込めない状態です(トホホ… どうぞお力添えの程宜しくお願い致します m(_ _)m
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